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マイホームの税金

 家づくりの予算で見落としがちなのが各種の税金。支払い時にあわてないよう、どんな税金があるか事前に確認しておきましょう。

1.住宅を取得する際にかかる税金

印紙税

「建築工事請負契約書」「不動産売買契約書」「金銭消費貸借書」など、各種の契約書を取り交わす際には、記載された契約金額(借入金額)に応じて印紙税がかかります。

消費税

 消費税は建築金額または建物価格の5%。土地については非課税ですが、業者に支払う仲介手数料については、土地・建物の区分にかかわらず5%の消費税がかかります。

登録免許税

 保存登記(新築)や移転登記(土地・中古)、抵当権設定登記を行う際には、固定資産税率価額に応じて登録免許税がかかります。個人が住宅を買う場合には、取得後1年以内に登記をすれば税率が低くなる特例があります。

不動産取得税

 土地や建物などを取得したときにかかる税金。税率は原則的に固定資産税評価額の3%ですが(平成18年3月31日まで)、不動産取得後60日以内に申告すれば、条件により軽減措置が受けられます。

贈与税

 1年間に贈与を受けた財産価額の合計から基礎控除110万円を差し引いた額に課税。父母等からの住宅取得資金贈与には軽減措置があります。

2.住宅を所有している間にかかる税金

固定資産税

 不動産の持ち主に対し毎年かかる税金で、税率は基本的に固定資産税評価額の1.4%。評価額は3年ごとに見直されます。住宅用土地や新築住宅については軽減措置があります。

都市計画税

 市街化区域内にある不動産にかかる税金で、固定資産税と一緒に納めます。税率は都市によって若干異なります。東京23区は0.3%。

税金軽減の条件:床面積

税 目 床面積
登録免許税 50m2以上
不動産取得税 50m2以上240m2以下
固定資産税 50m2以上280m2以下
住宅ローン控除 50m2以上

3.住宅取得資金と贈与・相続税

 数千万円の費用を要する不動産・住宅取得の資金計画では、公的・民間融資を利用するほか、とくに第一次取得者では、両親などから資金の一部を贈与してもらったり、借用することも少なくありません。

 そこで国では、若い世代が住宅を入手しやすくするための税制を設けています。

相続時精算課税制度とは

 「相続時精算課税制度」は、贈与税・相続税を一体化して考える税制で、平成15年度の税制改正で創設された新しい税制です。

 生前贈与があった場合、この制度を選択すると贈与財産に対する贈与税を支払い、その後の相続時にその他の贈与分と合算して相続税を計算。

 すでに支払い済みの贈与税相当額は控除される仕組みです。注目したいのは特例で、住宅取得資金に関しては1000万円の非課税枠があり、一般の非課税枠2500万円と合算すると3500万円までの非課税枠が利用できることになりました(2008年末時点の情報です)。

贈与と相続時の特例

 住宅資金贈与関連の税制では、従来利用されてきた「住宅取得資金の贈与に係わる特例」(5分5乗方式・550万円非課税)は、2008年末までは経過措置として存続しています。

 前述の「相続時精算課税制度」の創設により、いずれかの制度の選択制となりました。「相続時精算課税制度」は、一端選択すると途中で変更できず、贈与税の基礎控除(年間110万円)が使えなくなるので、注意が必要です。

 贈与金額のほか、相続される人(親など)の資産内容や他の相続人との関係(きょうだい)など、個々に事情が異なるので、最寄りの税務署や税理士などの専門家に相談しましょう。

 なお、平成17年度の税制改正により、新耐震基準を満たす既存住宅については築後経過年数の要件がなくなりました。

■「相続時精算課税制度」と「住宅取得資金の贈与税の特例」
相続時精算課税制度 住宅取得資金の贈与税の特例
内容 生前贈与した額を記録しておき、相続時に精算する。その額が累積した非課税枠を超えた場合は、定率20%の贈与税を支払う。生前贈与分は相続時の課税対象となり、相続税で精算する。 住宅取得資金に限って、1500万円までの生前贈与について、5分5乗で計算する。
非課税枠非課税限度額 非課税枠(累積)一般2500万円ただし住宅取得資金3500万円(ただし2005年末まで) 非課税限度額550万円(ただし2005年末まで)
贈与する人 親(65歳以上)ただし住宅取得資金の贈与の場合は年齢制限なし 親・祖父母(年齢制限なし)
贈与をうける人 子ども(20歳以上) 子ども・孫(年齢制限なし)
贈与をうける人の所得制限 なし 合計所得金額1200万円以下(給与収入のみの場合年収14,421,052万円以下)
住宅資金の条件 一般は使途自由<住宅取得資金の条件>自己居住用住宅の取得、規模50m2以上既存住宅:木造等築20年以内・耐火築25年以内または、築年数に関係なく、地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準またはこれに準ずるものに適合する一定の既存住宅(新耐震基準への適合)一定の増改築(100万円以上) 自己居住用住宅の取得、規模:50m2以上既存住宅:木造等築20年以内・耐火築25年以内、または、築年数に関係なく、地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準またはこれに準ずるものに適合する一定の既存住宅(新耐震基準への適合)、一定規模以上の増改築(改修は1000万円以上)
利用回数 何回でも可 生涯に1回限り
手続き 選択した最初の年の翌年2月1日〜3月15日までの間に届け出が必要。 特例の適用を受けるための所定の書類を添付して、贈与税の申告をする。
その他 贈与税の基礎控除(110万円/年)はなし。一度選択すると、戻れない。 5年経過後、贈与税の基礎控除(110万円/年)は特例利用後も利用できる。
2003年1月1日より適用
資料:住団連「住宅取得に関する生前贈与の上手な活用法Q&A」などより作成。

相続税・贈与税の構造と税率

 相続や贈与は、住宅取得資金に限らず、例えば、不動産や有価証券、預貯金などさまざまものが対象になります。日本人のもつ資産の多くは、現在、高齢な世代・世帯の方に偏りがあり、資産の世代間移転を円滑にすすめるため、相続・贈与しやすい細分化された税率構造と税率となっています。 ■相続・贈与税の税構造と税率贈与税の速算表
基礎控除後の課税価格 税率 控除額
200万円以下 10%
300万円以下 15% 10万円
400万円以下 20% 25万円
600万円以下 30% 65万円
1000万円以下 40% 125万円
1000万円超 50% 225万円
■相続税の速算表
法定相続分に応ずる取得金額 税率 控除額
1000万円以下 10%
3000万円以下 15% 50万円
5000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
3億円以下 40% 1,700万円
3億円超 50% 4,700万円

4.住宅に係わる優遇税制

 住宅取得の資金計画に際しては、ほとんどの場合、公庫などの公的融資や銀行などの民間融資を活用します。

 また、家族のライフステージの変化に伴う住宅の買い換え時などには、いっそう複雑な資金計画が必要になったりします。

 これらを背景に国では、さまざまなケースでの住宅取得を促進するため、各種の優遇措置を講じています。

住宅借入金等特別控除

 「住宅借入金等特別控除」とは、通称「住宅ローン控除」と呼ばれ、住宅借入金の年末残高に応じて、所得税から一定率が特別控除とされるものです。

 居住年で起算し、平成16年分については、従来の内容が維持されていますが10年間の控除期間は同じであっても、平成17年分から20年まで段階的に縮減されることが決まっています。

■住宅借入等特別控除の内容と段階的縮減
居住年 控除期間 住宅借入金等の年末残高 適用年 控除率
平成16年 10年 5,000万円以下の部分 1年目から10年目まで 1%
17年 4,000万円以下の部分 1年目から8年目まで 1%
9年目及び10年目 0.5%
18年 3,000万円以下の部分 1年目から7年目まで 1%
8年目から10年目 0.5%
19年 2,500万円以下の部分 1年目から6年目まで 1%
7年目から10年目 0.5%
20年 2,000万円以下の部分 1年目から6年目まで 1%
7年目から10年目 0.5%

既存住宅の減税適用範囲

 廉価で良質な既存住宅の流通促進を目的とした平成17年度の税制改正では、新耐震基準を満たす良質な既存住宅について、従前は適用対象の要件であった築後経過年数に関係なく住宅ローン減税が認められることになりました。

特別控除適用対象となる家屋
(改正前)平成17年3月31日までの居住 (改正後)平成17年4月1日以降の居住
自己の居住用であること
自己の居住用部分の床面積が総床面積の2分の1以上であること
家屋の総床面積が50m2以上であること(上限はなし)
既存住宅は、築後20年以内(耐火建築物は築後25年以内)
自己の居住用であること
自己の居住用部分の床面積が総床面積の2分の1以上であること
家屋の総床面積が50m2以上であること(上限はなし)
既存住宅は、築後20年以内(耐火建築物は築後25年以内) または、築年数に関係なく、地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準またはこれに準ずるものに適合する一定の既存住宅(新耐震基準への適合)

譲渡損失繰り越し控除制度

 住宅の買い換えによって生じた譲渡損失を、翌年以降3年間に繰り越して各年の所得から控除できる制度のことです。

 平成16年度改正では、「譲渡資産の取得に係る住宅借入金等の残高を有する」という条件が除外されるなど、要件が緩和されました。

 適用期限が3年間延長されたほか、平成18年12月31日までに譲渡資産を譲渡した場合まで適用できることに。

 また、譲渡土地面積が500平方メートルを超える部分に対応する譲渡損失は対象から除外されます。

譲渡損失の繰り越し控除制度

 買い換えを行わずに、単に居住用財産を譲渡した場合に生じた譲渡損失についても、翌年以後、3年間の繰り越し控除を認めるという制度です。

 平成16年度改正で新設されたもので、これまでは買い換えに限定していた制度が拡充されました。

 これにより、例えば住宅を売却して賃貸形式のライフスタイルを選ぶ場合などにも、適用されることになりました。

 ちなみに、繰り越し控除の対象となる損失金額は、住宅借入金残高から譲渡対価の額を差し引いた金額が上限です。

長期譲渡所得の課税の特例

 平成17年度の税制改正により、買い換えや譲渡の場合でも新耐震基準を満たす一定の耐火建築物については築後年数の用件がなくなり、上記の控除制度の適用範囲が広がりました。

マイホームの登録免許税

 売買・新築・相続など、不動産(土地・建物)の登記に際してかかる税金が、「登録免許税」です。

 固定資産税評価額の標準課税額に課税されるもので、平成18年3月31日までは、特例税率(*1)が適用されています。

 また、平成17年度の税制改正により、適用対象となる既存住宅のうち、新耐震基準を満たす一定の耐火建築物については築後年数の用件がなくなり、さらに、その適用期限が2年延長されます。

 このほか、マイホーム取得(個人の住宅用家屋)では、租税特別処置(*2)が講じられ、さらに軽減されています。

登記の種類 本則 特例*1 特別措置*2
所有権の保存登記(新築) 1000分の4 1000分の2 1000分の1.5
所有権の移転登記(土地・中古) 1000分の20 1000分の10 1000分の3
*1  平成15年4月1日〜平成18年3月31日までの登記に適用される特例税率
*2 租税特別措置(〜平成19年3月31日まで)3年間の税率を半減する租税特別措置

各種優遇税制と適用期限

住宅税制に限らず、ほとんどの税制や法律は、国の方針、言い換えれば施策とその実現の成果や見通しにより、年度ごとに見直しが図られます。とくに住宅税制に関しては、景況と密接に関わることから、時限立法での経過措置が少なくありません。各種の適用期限に目配りしながら、住宅取得や建築・入居時期についても検討し、住宅資金計画を立てましょう。
税の種類 内容 期限
贈与税・相続税 住宅取得のための資金ための非課税枠の上乗せ(一般2,500万円+特例1000万円)の適用期限  平成17年12月31日
贈与税額の計算の特例(5分5乗方式)の選択可能期限
登録免許税 税率が2分の1となる経過税率の設置 平成18年3月31日
不動産取得税(*3) 宅地を取得した場合、その宅地の価格の2分の1に税率を掛ける措置 平成17年12月31日
標準税率3% 平成18年3月31日
*3  平成17年度の税制改正により、築20年超の木造住宅、築25年超の鉄筋コンクリート造住宅等のうち、新耐震基準に適合している住宅が適用対象として追加。また。人の居住の用に供されことのない住宅が適用対象となるよう規定が整備された。


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