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音環境を考えよう

健康によい音環境とは

 洗濯機の回る音や飼い犬の鳴き声、家族がおしゃべりをする声…。私たちの暮らしのなかには、実にさまざまな音があふれていますね。

 周囲があまりに静まりかえっている状況よりも、ある程度の音に包まれている方が身体やこころの健康には適しているといわれています。

 でも、意識していなくても耳にするだけで不安感や精神的ストレスなどをもたらし、また一定以上の大きさで聞きつづけると身体の変調まで引き起こしてしまう音もあるのです。

 では、私たちに最適な音環境をつくるにはどうしたらよいのでしょうか。

ストレスを感じさせない音の『強さ』があります。

 ストレスを感じず快適に聞くことができる音の『強さ』。そのめやすは40〜50dB(デジベル)といわれており、イメージとしては郊外の住宅地や静かなオフィスがあてはまります。

 もし、幹線道路に面している(約70dB〜)などといった騒がしい場所に住まいがある場合には、外部からの音を低減することが大事。

 また、お隣の家との距離が近いといった場合には、逆に家の中からの音をもらさない配慮が大切になります(テレビの音や会話が70dBほどになることもあるのです)。

 どちらの場合にも、外壁の厚さはなるべく15cm以上に設定し、開口部には防音サッシを採用するなどといった処置をすることが望ましいでしょう。

 立地条件によって遮音性の重要さも異なります。特にこれらのような環境にある住まいでは、適切な工夫で家の中、外どちらにもストレスのない音環境にしたいものです。

音の『種類』を意識して快適な住まいに。

防音サッシのススメ

 音にも『種類』があるということをご存知ですか。『音』とは空気の振動が波になったもの。その音によって1秒間に生じる空気の振動回数のことを周波数といい、Hz(ヘルツ)という単位で表されます。

 木の葉のそよぐ音や虫の声など、自然界に多い周波数2万Hz以上の音は「超高周波音」と呼ばれ、大きなリラックス効果があることが知られています。

 逆に、100Hz以下であるものは「低周波音」と呼ばれ、実はこの領域にあるものがストレスや不眠、頭痛などの原因にもなる種類の音といわれているのです。

迷惑な低周波音

 残念なことに、低周波音にさらされがちなのが現代の世の中。たとえば、自動車が高速道路を通過する音やアイドリング音、工場・工事現場の音などがそれに当たります。

 これらの音が身近にある立地環境の住まいでしたら、先ほどご紹介したような対策がさらに必要となります。

 しかし、これら屋外の音だけが低周波音なのではありません。本当は住まいの中にも、低周波音は満ちているのです。

 冷蔵庫のモーター音が耳についてイライラ、という経験はありませんか。実はこれも低周波音のひとつです。

室外機と寝室の関係

 ほかにもエアコンのコンプレッサーやパソコン、脱水時の洗濯機など家庭にある多くの家電製品から発生しています。

 住まいづくりにおいて考えたいのは、これらをやすらぎの場から離して設置できるようにしておくことです。

 たとえば、洗濯機置場が壁をはさんで寝室とすぐ隣り合わせになるような配置はできるだけ避けたいものです。

 また1階に寝室があるような場合、エアコン(2階で使用するものも含めて)の室外機をなるべく寝室の近くに設置しないなどといった工夫をしましょう。

快適な音環境の実現

 それから、住まいの構造や素材の設定がとても大切。特に木には、コンクリートや鉄などと比べて、室内の低周波音を吸収して低減させる大きな効果があることがわかっています。

 木造住宅が好ましいことはもちろんですが、内装にも工夫をしたいところ。露出させた梁や柱、ムク材の腰壁など、木を使ったものをふんだんに採り入れることで、それらの音の影響を大幅に軽くすることができるのです。

 健康にとって好ましくないとはいえ、私たちの生活から騒音や低周波音を切り離してしまうことはできません。

 むしろ、それらと上手につきあっていけるように住まいづくりの段階からよく考えましょう。そして、快適で健康的な音環境の住まいを実現したいですね。



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